シロの新潟案内 "北方文化博物館”

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新潟市街より車で２０分
ここに豪農伊藤家の館がある・・・
「北方文化博物館」という名称で
平成１２年国の登録有形文化財に登録されている。

どんなにすごいかって？
↓ここが全部オレん家。（伊藤君said)
部屋の数は65。
敷地8,800坪（29,100㎡）
建坪1,200坪（3,967㎡）

きっとチョー久しぶりに入る部屋とか
まだ行ったことない庭の秘境エリアとかあるんだろう・・・
あきれる。

家族は12～14人で
お手伝いが60人。そのうち住み込みのお手伝いが40人って！？
マジあり得ないし。

家はまぁこんな感じだけど
農地はもっとすごい。

ピーク時には１３７０町歩（単位が意味不明・・・汗）
１３８５ヘクタール

（東京ドーム何個分かで教えて～）

１市４郡64ケ町村が全部伊藤家の土地だった。
もちろん見渡す限り自分の土地・・・そんなもんじゃない。
作徳米が３万俵　想像ができません。。。

「まっどうぞ。どうぞ。いらっしゃいませ」
まぁまぁ遠い所ようおいでくださいました。

玄関までの前庭も広大で美しい。
手入れも行き届いている。

苔フェチのオレ

ようやく玄関。
総欅と石造り、欅の一枚戸。
オレがゴミみたいに小さい。
身長180cmのオレがこれだから
どんなに大きいかわかるだろ？

まず案内しよう。
ここはキッチン。

６つ口かまどをしつらえた
４槽シンクの豪華
70坪奥様の城です。
（使用人の仕事場です）
毎朝この米俵１俵を炊き上げるとのこと。

ここは１６人掛けの囲炉裏
従業員の休憩どころ。

ここは中庭

そして廊下があって。
廊下の中柱が
1本の杉の木で出来ている。
その長さ３０m
福島県から買い付けて
前を流れる阿賀野川を下って運んできたそう。
（どんなにかかったっていい。
お金にはイトメをつけません。。）

だだっ広い畳の部屋がいくつもいくつもあって。
（写真撮り忘れた。）

その部屋に　お宝級の

九谷、伊万里、織部がフツーに飾られてる。

（この程度で驚いていてはいけない。
伊藤家は遥かなる、とてつもないお金持なのだ。
まだまだお宝満載です。）

これは　結婚式の時のお料理のお品書き。

６代伊藤文吉さんは
柏崎から盆踊りのはやしにも歌われるほどの才媛を
お嫁さんにもらい
３日３晩披露宴を行い。
お供の者２人を連れて70日間の
新婚旅行に出かけたそう。
今だって驚きなのに明治２８年の時代です。

もう坊っちゃまったら。。。

７代目文吉さんが留学先から持ち帰った
ビリヤードとオルゴール。

珍しいもの何でも持って帰るって。
言ってききませんの。。。
こんなものもあるよ。

さらに・・・

朱鷺の剥製まであった。

いちばんの見どころは
大広間の座敷から見る庭園

大広間は７つの部屋をつなげて畳100枚
それに続く廊下は
柱がない釣欄間工法
雨戸は全部で26枚

お庭は銀閣寺ゆかりの庭師
田中泰阿弥が５年の歳月をかけて
作ったもの。

「ここの庭つくるためとてわがいのち
いきながらふるものにぞあるらし」

と心境を句にしたとのこと。
まさに泰阿弥の想いが心に染みわたる美しさです。

↑観光ポスター
シロが真似してみました。
すみません。

春は皐月に新緑
秋の紅葉、雪景色
四季折々の正面からの美しい景色は
どうぞご来館いただいて楽しんでください。
北方博物館のホームページでも見ることができます。
どうしてもご来館できない方のみどうぞ。

つづいて
こちらも見どころ
世にも稀なる三角形の書斎兼茶室の
「三楽亭」へ

あらっ？シロがいない！！

勝手口に転がってました・・・

ひどいちゃないか！（怒）

無事見つけました。
あわやシロの旅日記終了の事態でした。

門から石畳の道が続く

「三楽」とは
孟子の教え「君子三つの楽しみ」
「飲む・打つ・買う」
・親兄弟の健康なこと
・天や人に恥じる点がないこと
・天下の英才を集めて教育すること
これから命名されました。

この建物は建坪１１坪余りですが
正三角形なのです。

内部の柱、建具、畳、ほとんどが
三角形やひし形でできています。
唯一の窓は丸です。
しつらえの箪笥は並行四辺形で
斜めに引き出すそうです。
（外からの見学になります）

何とも贅沢な発想です。

広い伊藤様のお庭には

いくつかのお休みどころ
お食事どころがあります。

歩き疲れたので
しばし休憩・・・

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その間にちょっとお話・・・

伊藤様のお家が博物館となったわけ。

終戦直後の昭和20年（1945年）
伊藤邸土蔵内に旧日本軍の隠匿物資があるという情報で、
進駐軍のライト中尉が調査に来ました。
巨大な家屋敷は進駐軍の共同住宅として
利用する予定でした。
調査で会話を交わすうちに、
七代伊藤文吉がライト中尉のペンシルバニア大学の
先輩であることがわかりました。

宝物は人の手から手へ渡っても
守り続けることができますが
日本人の生活は箱に入れることができない。
財団を設立して伊藤家を中心に生活しながら、
その文化を守っていきましょう。

同じ大学で学んだ縁が
敵国の文化を守ることになり
戦後第一号の市立博物館となったのです。

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所蔵品

歴代の当主によってコレクションされた
陶磁器や美術品、寄贈された考古品は
その数2,000点にも及ぶ。
一般に公開されてない国宝級の品から
一部公開しているものだけでも
美術館に匹敵するようなものもあります。

良寛の書、友梅の真蹟、
谷文晁、狩野探幽の軸
唐三彩、藤原時代の大日如来
版画だって当然広重

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初代文吉は20歳で一町二反九畝二十九歩（約13,000平米）
の畑を与えられ、一人の百姓として分家しました。
移り住んだ家は六畳二間と二坪の台所が
ついた土間のある家でした。
それから藍の商いをしたりしてお金が貯まると
田畑を買い増していったそうです。
初めから与えられた土地も少なくないものですが
7代までに1000倍の土地を所有するようになります。
館内に掲げられている額には
「君子居中庸」「倹以養徳」と書かれており
伊藤家当主の理念、家風を表し、
「田地買うなら精々悪田を選び、悪田を美田にして小作に返すべし」
という小作人を気使う家訓が
ここまでの繁栄の基礎になっているものと感じました。

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