ルイヴィトンの真髄
時代の流れと共に変わっていく。
ルイヴィトンの歴史を見るとそれに敏感に適応して今日がある。
トランクといわれるハードケースはルイヴィトンの真髄であり
個人的で一方的な思い込みからいたしますと、永遠の名作であると思っております。
しかしながら今日の旅行には少々(笑)ハードすぎて参りました。
トランクを最初に見たときはルイヴィトンのお店の奥のエリアで「視界に入っただけ」で
自分には永遠に無縁のコーナーだと思っていました。
ハードケースの基本コンセプトは 「旅」 「物を運ぶ」 ことにあり
旅行の衣類や道具・・・化粧品、葉巻、ジュエリー専用のケースまで。
また、入れるものは汎用的なものでなくてもオーダーすれば
個人的ないかなるものを入れるバッグも作ってくれるわけです。
(はい。ルイヴィトンはそれが本来のお仕事ですから。)
一般人の感覚からするとほぼ無限規模に資産をお持ちのかたたちは思い付きやジョークに近い発想でルイヴィトンに
パーソナルオーダーしたりするわけです。
帽子入れや机(これもフツウじゃない)入れ、ピクニック用品入れは有名ですが、任天堂プレイステーションケース、レゴブロックケース・・・
この理解を超える発想は一般人を楽しませてくれます。
これまでの名品はこの本で紹介されています。
ルイヴィトン 伝説のトランク100
私も死ぬまでに「大切なものを入れるケース」を決死の覚悟でオーダーしたいを思っていましたが
そのものが決められないまま時間が経過してしまいまっています。
星の王子ニューヨークへ行く
エディマーフィー主演の映画で
たくさんのルイヴィトンのトランクと共にニューヨークの空港に降り立った王子。
タクシーでダウンタウンに運んだものの全て盗難にあうのですが
実際の旅行で一般人が使うことは少しハードルが高くなってしまいました。
大きいサイズのハードケースをいくつも空港でカートに積んでいる
芸能人ファミリーやハリウッドカップルの写真を見かけたことがありますが
ケース自体の重さが相当なものなので当然プライベートジェットや
機内預け荷物の重量制限の低い上級クラスのシートでなければいけなくなります。
(ルイヴィトンの公式サイトでは トロリーバッグの商品重量は記載があっても
ハードケースには商品重量の記載がない。航空機の旅行で機内預け荷物の重量を気にするクラスのかた向けの商品ではございません。ということなのでしょう。)
荷物の積み下ろしもスマートに。
ポーターのいる空港か星の王子のようにお世話してくれる人が同行してくれるものと思います。
ルイヴィトン公式サイトより 価格945,000円
それでは
45センチ程度のコトヴィルを(自分で)スマートに持ってゲートを出てきたらかっこいいかしら。
ルイヴィトン公式サイトからのデータで 45 x 34 x 15 cm
サイズとしては機内持ち込みができるサイズです。
トータルなバランスを考えてパーフェクトに見えたらとてもかっこいいでしょう。
今は軽くてスタイリッシュな旅行バッグはいくらでもあるのに
相当な信念と必要性でこれを持っているのだと思わざるを得ないわけで。
ルイヴィトンの関係者もしくはかなりのお洒落上級者。
旅から離れて
本当の一般人が使える方法としては 「インテリア」
お部屋にあるだけで存在感十分。
家具のように収納にも使えます。
古くは船旅でベッドの下に収納できるようなサイズで作られたトランクです。
引き出し代わりに日常で使わないものを入れて。
またお花や雑貨とアレンジしてディスプレイに。
見ていただいても、自分で見てるだけでも美しいです。
新品のお品物は相応なお値段ですが、中古市場ではアンティーク価値のあるものでなければ
お求め安いお値段になっているものが多くあります。
新品のお値段は高額と申し上げましたが
木材の乾燥から製品になるまでの時間と労力を鑑み
ミシンで作るソフトバックに比べたらハードケースのお値段は決して高いものではないと思っております。
需要が低いために中古市場では更にお手頃な価格になっておりますので
もしご興味がありましたら、是非ご購入をされてみてください。
ルイヴィトンというブランドへの理解と敬愛が深まるのではないかと思います。
このトランクは何で出来ているかといえば
ポプラ材と それぞれの外装素材(モノグラムやダミエ以外でエピやタイガ、ナチュラルレザーのものもあります)
と内側は用途に合わせてデリケートなものを入れる場合にはマンメイドのスエード。
耐久性を考えて型押しのレザー。
汚れを付きにくくしたい場合には防水素材。
外装のトリミングにはレザーとリベットで補強されています。
この茶色いLVプリントされたテープのような部分です。
金具やコーナープレートはゴールド色で、素材は真鋳です。
この金属部分はピカピカしていても時間が経過してきますと 購入時のゴールド色がくすんできて茶色とグリーンをかけたような色に変わってきます。
このような感じです。
もちろんこの色は時間が経過した風合いとして自然で美しいものですが、
ソフトタイプのバッグで使われているヌメ革の色変化と同様に古さを感じさせる部分です。
私の個人的な好みになりますが、
アメ色に変わったヌメ革は モノグラムには似合います。
歳を重ねて味の出た俳優のような。風格と重厚感が増す感じです。
ですが都会的なダミエアズールやマルチカラーモノグラムやヴェルニ。
素材自体が明るくきれいなものは時間の経過が似合わないように思うのです。
ヌメ革は生まれたてのベージュ色のままのほうがいい。
前出のスタイリッシュなコトヴィル45の金具はピカピカのほうがかっこいいですが
空港のバッゲージクレームで見た
たくさんのセキュリティシールやFragileステッカーが貼られ傷ついた
カメラマンらしき人のハードケースの金具は磨かれていないほうがいいかもしれません。
真鋳とは
銅と亜鉛の合金で適度な強度を持ちつつ加工しやすい金属。
金(ゴールド)のような色のため金の代用品として使われてきました。
銅は赤い色ですが亜鉛を混ぜることによって黄色っぽくなるため日本では黄銅と呼ばれています。
銅はニューヨークの自由の女神像や鎌倉の大仏
大阪城の屋根のように時間の経過で 「緑青(ろくしょう)」 という錆が発生して
青色に変色してきます。
その銅が含まれているために トランクの金具の部分は色が変わってくるわけです。