今年のコートを探しに出かけたある日。
セオリーでフードにファーがあしらわれているコートをみつけて
「このファーは・・・エコファーですか?」とたずねると
「はい。エコファーです。私どもではリアルファーは使わないことになっています。」とのお答えでした。
「そうですか。そうですね。そういう時代ですね。」と返事をいたしました。
これまでは「あぁ・・・フェイクファーです。」と少し申し訳なさそうな印象(私の勝手な思い込みかもしれません)だったのになんだか今回の販売員さんは誇らしい口調のように感じました。
※私が尋ねたこの商品はリアルファーは使っていませんが、セオリーではムートンを使ったコートもあります。
フェイクファーはちょっと・・・と思っていたリアルファー派の私がステラマッカートニーを知ってから
リアルファーに少しづつ違和感を感じ始めるようになりました。
それでもチンチラ、オリラグ、ミンクにセーブル・・・美しい毛並み、なめらかな手触りは心が躍りそうになります。
フェイクという言葉に抵抗があり、リアルもエコも買うことに躊躇していていました。
昨年エコファーのコートを買って以来、リアルファーへのこだわりが薄れてきました。
あんなにふわふわが好きだったのに!! 自分でも驚きです。
ステラマッカートニーは毛皮だけでなく、アニマルスキン全ての使用をしていません。
そう。そう。私の財布も、バッグも靴も牛や羊の皮膚ですからファーと変わりがないはずです。
私の生活からレザーを排除して他の合成された素材に置き換えることを想像してみました。近頃の革に寄せた合成皮革は見分けができないほどよくできています。革が合成皮革になったら・・・何かに支障がでるでしょうか。
メーカーさんが素敵なものをリアルレザーでつくるからそれを選ぶのであって、素敵なデザインのものをフェイクレザーで作ってくれたら迷わずそれを選ぶように思います。
命をいただくということ
先日、秋の始まりにお友達の山荘に出かけてきました。標高1000メートルに近いその場所は
日中はさわやかでも夜には薪が必要な気温に変わります。
夏にはベランダでお肉や野菜をお好みで焼くバーベキュースタイルの夕食も 煙も臭いもないザイグルのおかげで寒くなった秋でもお部屋の中で可能です。
※このザイグルほんとうにおススメです。
美味しいテンダーロインや地元のかたからいただいたキノコをご馳走になりました。
自宅に帰ってからも夢に出てきそうな美味しさでしたが 数日たって目をつむると浮かぶのは牧場の牛です。
特に牛が悲しい表情だとか「恨んでる。」と言っているわけでもなく、ただ放牧されている牛です。
潜在的な私の意識に後ろめたいと思っていることがあるからなのでしょうか。
みんなで楽しくいただいたお肉。これも動物の命です。
私は一昨日も鶏ごぼうご飯をいただきました。昨晩は鰈の煮付けをいただきました。
今日のお昼はサルシッチャのパスタ。来週も鉄板焼き屋さんでお食事会の予定があります。
私にはとてもこの煩悩を消すことはできそうにありません。
とりあえず今は、大切に。感謝して。残さず。いただくようにします。
エシカルビーガン
おそるおそる動物の命をいただくことがない 「ベジタリアン」 を検索してみました。
ベジタリアンの 「ベジ」 は 「ベジタブル」と思っていましたが、ラテン語のvegetus(ベジェトゥス)が語源で、「健全な」「新鮮な」「活力のある」という意味ということすら今知りました。
ご承知かと思いますがベジタリアンは菜食主義者のことで、いくつものタイプがあり
動物のお肉も赤身、白身と区別してチキンは食べる。や蜂蜜まで対象に細分化されているようです。
おおまかなものをあげますと
・ペスコ・ベジタリアン 動物のお肉は食べないけれど魚、卵、乳製品は食べる。
・ラクト・オボ・ベジタリアン 動物のお肉、魚は食べない。乳製品、卵は食べる。
・ラクト・ベジタリアン 動物のお肉、魚は食べない。乳製品は食べる。
・ビーガン 動物のお肉、魚、卵、乳製品も蜂蜜も食べない。「完全菜食主義」です。
動物たちにストレスを与える。ということから乳製品や卵、蜂蜜も摂取しないビーガンも更にストイックに身の回りのものからも動物性のものを避ける「エシカルビーガン」のひとたちもいるのです。
バッグや靴にも動物性の皮革を使わない。 ということです。
ステラはこのエシカルビーガン「絶対完全菜食主義者」です。
ステラのスタンスミス
今年発売になったステラの似顔絵入りの「スタンスミス」
素材は「エシカルレザー」となっています。動物由来でない。ということ。
アディダスの名作中の名作「スタンスミス」
これまでにアディダスではたくさんのコラボでスタンスミスを作ってきていますがレザーを使用しないのはステラが初。
お値段はレザーのものよりかなりお高めですが、おしゃれだし、コラボだし、動物を傷つけていないし・・・ということで購入の理由は十分ありかと思います。
エシカルファッションへ
最近のフェラガモのお洋服のタグにもこのような表示を見つけました。
ラムスキンがパイピングに使われたコートですが
「動物由来の非繊維を含む」 と表記されています。
このような表記が始まってきているということは 気にかけている人が増えてきている。ということ。
動物由来のものが完全になくなるには時間がかかりそうですが、 動物由来のものを含まない。という選択肢が増えてくるのは間違いなさそうです。