この時期から活躍してくれるアイテム 「ストール」
ストールが大好き。
ファーストールも好きですが、近年はファーではなく繊維だけのものを選んでいます。
去年はデニスコロン【denis colomb】とフェンディ【FENDI】のカシミアストールを買いました。
一昨年は ジョンストンズ【Johnstons】、ファリエロサルティ【FALIERO SARTI】を
ちょっと脱線しますが、ファリエロサルティは寒い時期だけでなく 「コットン」「モダール」「シルク」「リネン」の素材は夏場でも持参していると急な温度差の冷房対策に、映画館や子供が電車や車で寝てしまった時などにかけたりすることができてとても便利です。
防寒にはやっぱり 「ウール」「アルパカ」「カシミア」
動物性のものは暖かさが格段に変わります。
「エルメス」のブランケットのような厚みと大きさのカシミアストールは
15年くらい前に大ヒット。当時の価格でも15万円くらいの価格でしたが
お店にはなかなか並ばない幻のお品となっておりました。
スカーフの柄を140cm大判のカシミア・シルクの素材にプリントした
カシシルは現行でも人気のお品です。
「ルイヴィトン」のシルク、カシミアのシワ加工された
「エトールレオパード」は男女問わず空前の大ヒット
色違いで多数お持ちの方も多いかと思います。
出典:ルイヴィトン公式サイト
選ぶポイントは
・デザイン
・カラー
・大きさ
・素材
お値段も「素材」によって、大きさによって異なってきます。
手触りも暖かさも 「カシミア」が最上級。
軽くてウールのように敏感肌のかたにもチクチクする心配が少ないです。
カシミア?カシミヤ?
よくある質問ですが「カシミア」と「カシミヤ」どちらが正しい?
ご存知の通りカシミアは カシミール地方(インドからパキスタンの山岳地帯です)に生息するカシミアヤギから採取された毛で作られた素材。(生態のヤギは一般的にカシミアヤギと表示されます)
それなら「カシミア」が正しい?
カシミアヤギの Cashmere goat をどうカタカナで表記するかですので個人の自由とも思えます。
英会話の先生が音をカタカナにするのを先ずやめてください。と言われたことを思い出します。NewYorkを「ニューヨーク」と表記するのが一般的かと思いますが、「ヌーヨク」と表記しても間違いではないように音をカタカナに置き換えることがそもそも無理なことと同じようです。
個人的には「カシミヤ」より「カシミア」のほうが上質な雰囲気があるように思うのですが
日本の消費者庁家庭用品品質表示法の表記は「カシミヤ」とされていますので、
アパレル製品のタグには「カシミヤ」で統一されています。
(やぎは家庭用品ではないので「カシミアヤギ」でも「カシミヤヤギ」でも規定はありません。)
高級素材カシミヤ
(ここからはカシミヤと表記します)
以前はカシミヤは高級な素材として認識が高く カシミヤ製品は値段が高いのはあたりまえでした。
ところが近年はファストファッションブランドでも「カシミヤ」製品を展開するようになり
価格の安い「カシミヤ」がデビューし始めました。
生まれてから長い時間を経過している私たちにとってはくらくらするほどの価値崩壊でした。
カシミアヤギが養殖されたのか!?
品種改良されて毛量の多いヤギが開発されたのか!?
ですが、ファストファッションの製品のカシミヤを体感すると
似て非なるもので少し安心した次第です。
カシミヤもワインと同じように
1000円台のテーブルワインもフランス産のぶどうでフランスで作られていればフランスワインで
樹齢や土壌、作り手によって1000円台からその20倍、30倍のものもあるわけです。
カシミヤはカシミール地方が産地かと思えば あくまでもカシミール地方原産のヤギの毛。
標高の高い厳寒の冬と灼熱の夏というこの厳しい環境の中で生き抜くために、外側の長くて硬い毛の下に、柔らかい極細の毛を持つようになりました。
その細さはわずか12ミクロン。無数の毛の微かな隙間が
熱浸透を最小限に抑えるため体温を逃さず暖かさを保つことができるのです
現在はイラン、アフガニスタン、モンゴルなどで生育されていますが
中国内モンゴル地域のものが最高級とされています。
春さき4月の脱毛前に表面の剛毛を残して下毛といわれる細くて柔らかい部分だけを採取するのです。
上質な「カシミヤ」かどうかを見極めるために手触り、
見た目の繊細さなどを駆使して品質が間違いないものであるかをみます。
粗悪なものはともかく、高品質なものから最高品質のもの見極める。
それはなかなか困難なこと。
そのような面倒なことをしなくても間違いないお品物を得られる方法があります。
それは「ブランド」です。
ロロピアーナのカシミヤ
カシミアよりも希少で高級な「ビュキーナ」(注:1) の独占権をもつ
ヨーロッパ最大のカシミヤメーカー「ロロピアーナ」
もとはハイブランドに生地を提供するイタリアのテキスタイルブランドです。
2013年よりLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループ傘下になっています。
カシミヤのストール。
見ているだけで素材のよさが伝わってくるようです。
出典:ロロピアーナ公式サイト
こちらはカシミヤより更に繊細な
生後1年までの子ヤギの毛「ベビーカシミア」で作られたお品。
今年は是非これを買おうと思っています。
【ビキューナ】 (注:1)
ビキューナはヤギではなく ラクダの一種。
南米のアンデス山脈の標高4800メートルの寒く、乾燥した高地に生息する。
(どうしてこんなところに・・・涙)
直径わずか12.5~13ミクロンという世界で最も細い繊維です。
一時期は絶滅危惧種として保護措置がとられていましたが
ペルー政府とロロピアーナの保護活動により生息数が増加し
現在はワシントン条約のもとに厳格に取り引きされています。
1頭から採取できる量は、2年に1度、わずか120~150グラム。
セーター1着にビキューナ6頭分の下毛が必要です。
コートなら35頭分が必要です。
年間でコート300着分しか採取できないそう。
とっても美人。品のあるかわいさです。
北川景子ちゃんのよう。
ロロピアーナのサイトからお借りしてきました。
ファンになってしまいそうです。
こちらがビキューナのストールです。
ロロピアーナのオンラインショップでお求めいただけます。→こちらから
サイズ:200cm×75cm
価格:620,000円
(お値段びっくり。 かわいいビキューナだけど今はひっそり影ながら応援することにします。)