「モノが売れない 」 → 「値段を下げる」
→ 「企業の業績が下がる」 → 「給料が上がらない」
聞くだけでもテンションが下がる デフレスパイラル の時期を脱却して株価も上昇。
景気の回復が見られています。
安いものがたくさん出回っていると 企業努力ならいいのですが
その背景に苦しんでいる人がいないか心配になります。
宅配お弁当のチラシ 1食290円
材料も産地から直接まとめてたくさん仕入れるにしても、安全なのかな。
生産者の人は無理を強いられていないかな。
プラスチックの容器の納入業者もちゃんと利益は得られているのかな。
調理する人も過酷な労働条件になってはいなかしら。
飲み物やサイドオーダーで利益が得られるわけでもなく
ファミリーレストランや居酒屋さんの 生ビール1杯150円とは理由が違います。
値段が高ければ美味しくて安全。ではありませんが
自分の考えていた適正価格から大きくかけ離れていると
手に取れなくなってしまうのです。
先日もファストファッション世界展開のお店で見かけた
スパンコールやビーズでたくさん飾られたカットソー。
お値段はなんと 1280円 でした。
セールになっていたわけではなくプロパーの価格でした。
タグを見ると 「Made in Bangladesh」 となっていました。
製造業が賃金が高騰してきた中国からベトナムやインド
そしてバングラデシュにシフトして 衣料品が最大の輸出製品となり
年間250億ドルになるといいます。
物価が日本に比べて 6分の1 ~ 8分の1 となっていましたが
製造業にかかわる人の最低賃金が68ドル(日本円に換算して8,000円ほど。日給ではありません、月給です。)
に引き上げらたものの、これまでは38ドルだったと書いてありました。
訪れたこともない私が、異国の生活様式や社会のしくみも知らずに賃金が
高いとか安いとかは言えませんが子供に近い若年層の就労問題や
2013年の繊維工場の入居する「ラナ・プラザ」倒壊の記事を見る限り
気持ちの休まる感じはありません。
これまで働く場所もなかった山間部の女性たちに労働の機会が与えられたと
喜んでいるのであればいいのですが
インフラの整備もままならない現状が大きく改善されて
国力が得られていくことを願います
安価なファストファッションブランドが世界中で店舗展開し、大量生産、大量消費し
高収益を上げている流れのなかで、企業の姿勢を見極め
微力ながら安いことだけを追求しない消費者でありたいと思うのです。
たくさんの中国人が日本に観光に訪れてきていてお土産を選ぶ際に
製造国をチェックして 「日本製」 でなければいけないといいます。
日本へ旅行したお土産が「韓国製」「中国製」や「ベトナム製」では意味がないそうです。
日本製品の信頼は絶大なもの。
しかし今や手頃な価格のお品物で「日本製」は見つけにくくなっています。
「安かろう。悪かろう。」は昔の話。
技術指導や品質管理が徹底された日本以外のアジア製品でも何ら問題はないと思いますが
「日本製」であることは高い人件費がかけられたという証のいわばブランドとなるのかもしれません。