ベトナムへ行った際、ホイアンへ寄った。
南北に長いベトナムの真ん中くらいに位置するホイアンは
日本人街と中国人街を結ぶ日本人によって架けたとされる
木造瓦屋根作りの来遠橋が残る旧市街地は世界遺産となっていて
ノスタルジックな雰囲気の街。
事前にガイドブックで見ていた通り オーダーでお洋服を仕立ててくれるお店がたくさんあった。
それぞれのお店にはトルソーには何種類かのサンプルのお洋服が着せられていて
ドレッシーなマダム風のもの、ブラウスやシャツを得意とするお店
日本人好みの可愛らしいワンピースなどお店ごとに特色が出ている。
手先の器用な国民性に、物価も日本より格段に安い。
破格のお値段でオリジナルのお洋服を作ってくれる。
尚且つスピーディ
お店に寄ったのは日も暮れかかる夕方なのに
これからオーダーしても明日の昼までには私たちの泊まっている
ダナンのホテルに届けてくれると言う。
そうそう昔に香港へ行ったときも、ソウルの梨泰院にも
服ばかりでなくバッグや靴も自分にぴったりのものを作ってくれるお店がありました。
お店に飾られたサンプルの中から好みに近いもの選び 襟ぐりを浅くしたり
袖を取ったり、丈を短くしたり、ギャザーをたくさん入れたりと
アレンジを加えてオリジナルのオーダーにしていくことももちろん可能。
日本からお気に入りのドレスを持ち込んで
それと同じに作ってもらう人もいらっしゃるらしい。
(でも・・・それはそのメーカーのデザインをコピーすることに
なるのでちょっといかがなものかと。)
とても積極的に勧めるので 旅の記念にオーダーしてみることにしました。
デザインの要望を伝えて 採寸。
ものの3分とかかりません。
2階へ移動し、山と積まれた中から生地を選びます。
せっかくなので地模様が入ったジャガードと
着やすそうなジャージ素材で2着作ってもらうことにしました。
奥の狭いフィッティングルームの横に マス目のように線を引いた壁があり
その前に立って正面、横向きになって写真撮影。体型を画像に残すのです。
代金を払って注文完了。
これから食事をすることを話すと、明日を待たずして
食事が済む頃には出来上がらせてくれるいう。
すごい。。。
私の選んだ生地はまだ板に巻かれて反物の状態なのに。
ホイアンの名物料理
海老のすり身をライスペーパーで包んで蒸した「ホワイトローズ」と「揚げワンタン」
日本人から伝わったという
太麺の上に野菜やお肉を乗せて麺の底にあるタレをからませながら食べる「カオラウ」
食事のあと少し街を散策して 出来上がりのお洋服を受け取りにお店に戻る。
オーダーしてから2時間。見事に出来ていた。
裏地まで付いている。
試着をさせてもらうと少し丈が長いように感じた。
そして胸のダーツの位置が微妙にずれていてシワができる。
それを伝えると OK!と快い返事と共に奥のお針子さんの部屋に試着のままの私を連れて行った。
15人くらいの人が黙々とミシンをかけている中から、2人の女性が素早く手を止めて私に駆け寄り
胸のダーツをほどいて正しい位置にピン打ちしてくれた。
目の前でアイロンをかけミシンをかけ直してくれた。早い。誰の動きにもムダがない。
10分ほどで補正も完成。
こんなだらけた体型でどうかと思うが
既製服にはない紛れもなく自分にフィットしたワンピースの出来上がりでした。