おとなになったら、最初に用意しておくべきものとしてブラックフォーマルがあります。特に縁起でもないと言われても、突然にやってくる訃報には結婚式などの慶事とは違って事前に準備ができないので、日頃から用意しておかないと慌てたり、恥ずかしい思いをしてしまうもの。
そのため、おとなになったら用意しておくものの最初にあげられます。それに伴ってバック、シューズ、アクセサリーと用意することになりますが、後回しになってしまいがちなのがコートです。
コートをきちんとしたものを準備しておくこと。普段はおしゃれに敏感でも、このようなところに「あらっ?」っと思わせてしまう大人指数が現れてきます。これまでに用意してあっても40歳、50歳節目の時にアップデートすることも必要かなと思います。
セミフォーマルなコートの選び方
素材はウールもしくはカシミヤ
11月下旬~3月上旬までを想定していますが、秋口や気温が高いときにはシルクやライナー付のコットンも併せてあると便利です。ナイロン素材や、中綿入り、ダウンコートは普段着になりますので好ましくないと考えてください。光沢のあるベルベットやシルク、ファーやムートンはお悔やみの席にはNGです。無地のコートは素材が際立ってきてしまいます。着る機会が少なくても、そもそも流行に左右されないデザインですので、素材はよいものを選ぶと買い換えせずに済むかもしれません。
スタイルと襟のかたちと色
フードがなく、ボタンの装飾も少ないもの。丈は膝よりも下が好ましくミディ丈かロング丈で、スーツの上に着ることができるもの。スカートの丈が見えることがないようにロング丈を選ぶほうが安心です。襟のスタイルはノーカラー、ステンカラー、テーラードカラーです。ポケットはサイドシームで見えないほうがすっきりとして見え、より改まった場所でも使えます。
お色は弔事でしたらブラック一択。お祝い事、表彰式などの慶事とどちらにも使える濃紺、グレーでも。と思いたいところですが、「ブラックを用意していない人」になってしまうので、ブラックとベージュの2色用意出来ればベストですが、一色ならブラックを選ぶほうが最適解と思います。
すでにご用意されているかたも、体型が変わって着れなくなっていた。もしくは型の位置が変わっていた。とならないようにチェックしておくことも大切です。これから用意されるかたのためにおすすめのブランドをご紹介します。
ながく使える上質ブラックコート
一生ものとまではいかなくても、スタンダードなデザインでながく付き合えそうなもの。40代、50代からの素材の確かなものを探しました。
MaxMara
エレガントなコートを選ぶときには、先ずこちらから。と言っても過言でないほど信頼のおけるマックスマーラです。特に定番のものは長く愛される理由があります。
アイコン101801コート
MADAMEという名のこのコートは1981年に生まれた“101801”モデル
上質なヴァージンウールとカシミヤを混合したビーバー仕上げの生地は、とても保温性が高く、
ボリューム感があるにもかかわらず、軽くソフトな着心地です。
ややオーバーサイズのストレートシルエットでジャケットの上からも羽織れるゆとりのあるキモノスリーブ、トレンドに左右されないテーラードカラーは無敵です。
定価:606,000円
Burberry
コートと言って世界中の人が思いうかべるブランド。トレンチタイプだけでも数種類ありますが、肩のベルト エポレットのないものを選んでみました。
カシミヤラップコート
ダブルフェイスカシミア素材、裏地のない一枚仕立ては素材と縫製の良さを誇れるものならでは。ボタンのないベルテッドラップタイプ。
定価:748,000円
JILSANDER
ややリラックス感の出る毛足のあるウール素材ですが、細身の美しいシルエットはジルサンダーらしさ。ダブルブレストでベルトタイプ。スーツの上から羽織ることが難しいかも。
定価:723,000円
THE ROW
贅肉のないデザインと素材の良さで評価の高いザ・ロウ
Malika コート
画像からも伝わる素材の良さ。ダブルフェイスのフェルトウールのダブルブレストのコート、長めの丈柔らかい印象のノッチラペル。
定価:429,000円
DIOR
オートクチュールを持つメゾンならではの仕立ての良さを支持する服マニアのかたも実は多い。
ベルト付コート
カシミア混のダブルフェイスのウール素材。小さめのラペルとフレアスタイルがディオールらしさ。ボダンがあるので付属のレザーベルトなしでも使えます。
定価:980,000円
SAINTLAURENT
ロングコート
ウール素材のダブルブレスト襟のデザイン、フラッグポケットにやや特徴を持たせていますがスタンダなデザインですので普段使いから少し改まった席にまで広く長く使えそうです。
定価:743,600円