梅雨の時期がやってきました。
日本は欧州に比べて湿度が高く、更に近年は夏場の気温も上昇傾向にあり亜熱帯化しているともいわれています。
湿度が高いことは冬場のインフルエンザ対策やお肌のうるおいにはいいのですが
夏に向かう時期の高湿は食中毒や通気の悪いクローゼットのカビ発生の要因となります。
レザーのジャケット、高額なブランドバッグ。久しぶりに出してみたら。 カビ!!!!が発生していた。
とならないようにご注意ください。
バッグにカビ? 見たことない。というかたもいらっしゃると思います。
保管状態が良好であったり、たくさんお持ちのバッグも定期的なローテーションで使っているとそれぞれ適度に外へ持ち出すことで新しい空気に触れますのでカビ発生の心配は薄らぎます。
使っているほうがカビのリスクは少なく、箱に入れたまま。同じ場所に片付けたままの状態は危険です。
使う機会がなくとも1年に数回は様子を見てお時間があれば、陰干しや新鮮な空気にふれたりすることをお勧めします。
湿気が大敵です。
梅雨の時期の湿度は90%以上になる日もあります。
雨続きでお洗濯物もお部屋干し・・・雨降りなので窓も開けられない。
湿度的にはもう最悪の状態です。
2003年の建築基準法改正でそれ以降に建築された住宅は24時間強制換気されていますが
ホルムアルデシドによるシックハウス症候群の回避策として法令化されたもので湿度対策までには及びません。クローゼットで除湿機を稼動させるかエアコンのドライ運転を。
カビは気温が上がりすぎても下がりすぎても活動は弱まるのですがこの時期の20度~25度あたりがいちばん活発になるようです。
湿度に関しては70%以上になると活発になり、40%以下になると活動が弱まります。
まさに!! この時期はカビにとっては高条件。
少し暑いくらいの気温で23度とすると湿度が80%の場合、かなり不快です。
気温を下げずに湿度だけを50%以下にすると体感の暑さも不快感も和らぐはずです。
気温を下げる前にとりあえず湿度を下げることがキモになります。
雨の日には除湿機、晴れの日があれば換気、通気すること。
クローゼットに湿度計を置いて60%~50%を目安にカビ対策に「安全な状態か」ひと目でわかるようにすることをおすすめします。
カビが発生する条件は4つあって
これまで説明いたしました「気温と湿度」のほかに「酸素」と「栄養」です。
酸素は排除することができませんが、使った際に皮脂などの汚れが「栄養」となって
カビを発生させる要因になります。
使ったあとはハンドル部分や椅子や床に置いた底面を素材に合わせてからぶきやクリーナーなどを使っての
ケアをしてください。
革製のものは革それ自体が栄養になりますし、ナイロンや塩化ビニル、合成皮革は通気性が悪いので空気が停滞しがちですので
栄養となる汚れを排除することが重要です。
万が一、カビを発見したら直ちにふき取ってください。
目に見えませんが からぶきするとカビの胞子が散乱してしまいますので
クリーム状や液体のクリーナーを使ってください。
↓ こんな風に白っぽくなっていたら ほこりではありません。カビです。
タオルにムースを出してカビの部分をふき取ってください。こちらはレザーもスエードなどの起毛素材もキャンバスも。広い範囲の素材で使えます。
早い発見でしたらこれできれいになるはずですが
時間が経過してしまいますと、繊維や素材の中にカビが入り込んでしまって通常のクリーナーでは
落としにくくなってしまいます。
表面を拭き取っても黒っぽい点々や白くぼんやりした感じが取れずに残ったままになってしまいます。
その場合は こちらのスプレークリーナーを使ってみてください。
揮発性がありニオイが少々きつめです。強力なので染色されたお色まで若干落としてしまう場合もあります。少しづつ目立たないところからはじめることをお忘れないようにご注意ください。
どちらも用途は同じですが コロニルのほうがマイルドです。
汚れは素材と汚れの種類、時間経過、環境により条件が違いますので全てに効果があるわけではありません。カビだけでなく、デニムの色移りなども落とせますがボールペンのインクが染みたものは落とせていません。コーティングが劣化してベタベタしたものもリムーブできますが、ガラス加工された素材などは艶がなくなる場合があります。クリーナー使用後は油分を除去していますので保湿と補油を行ってください。