お仕事柄 街でお買い物をされているかたのバッグやSNSでのお写真のナニゲニ写りこむバッグを
無意識の間にチェックしてしまいます。
ファッショニスタのインスタグラムでの最新モデルや
フェイスブックでの女子会集合写真から、電車の中や伊勢丹でお買い物している人。
広告の露出やファッション雑誌の記事はメーカーの力加減で
いかようにも操作されているわけで
それらが今、実際に何がどれくらい浸透しているかを実感として得られるリアルなデータになります。
今年2017年 大躍進を続けたのが やはりFENDIです。
メンズ、レディースともにラグジュアリー感とトレンド感のバランスが良く
今年のキーワード 「インスタ映え」するブランドです。
そんなFENDEIですが ちょっと心配な情報があります。
お修理の際に「どこで買ったものか」データ照合されないと受け付けてもらえなくなっています。
もちろん お顔なじみのお得意様は全く心配ありません。
またご購入された店舗にご購入されたご本人がお持込みになる場合も問題ありません。
ただ ご自身でご購入されていない場合。
「どちらの店舗でどなたがお求めですか」 と聞かれて回答できないとお修理を受け付けてくれないのです。
それはお修理の代金が無償とか有償に関係ありません。受付の段階で排除されてしまうようです。
海外からの並行輸入品販売サイトやオークションなどで購入されたお品物は
おおかた 「えーーーーっ そんなの知らないよ」となってしまうと思いますので気をつけなければいけないようです。
でも プレゼントでいただくことだってあります。
東京都内ですら何店舗もあるのですから。
「誰からもらって、そのかたがどこのお店で購入したかなんて知らなくて当然ですし
それを申告しないといけないというのもおかしなことです。
そんな時のために 「ギフトレシート」というものが用意されていて
ギフトレシートとは文字通り、ご購入者さまと所有者さまが異なる場合に通常のレシートとは異なり
ご購入の金額をプリントせずに「確かにお求めになられました」と証明できるものになります。
このレシートがあれば、ご購入の日、場所、アイテムが明記されていますので、お品物をお持ちになった方が
どこの店舗にお持ち込みになられてもスムーズに対応してもらえるわけです。
ブランド品の魅力のひとつに お修理の体制がしっかりしていることがあります。
正しく作られたお品物ですから、早々にリペアのお世話になることはないかと思いますが、
将来において必要になった時に 「えっ?ダメ?お修理を受け付けてもらえないの?」とならないように
プレゼント以外の場合でもご自身でご購入されていない場合には
「ギフトレシート」を確認しておいたほうがよろしいようです。
今回のリペア受付の条件変更に関して FENDIでは 顧客サービスを追求した結果。それがお客様のため。と説明しています。
コンピュータで一元的に顧客管理をして「どなたが購入されている」のか把握しようとしているのです。
「○○店のお客様」ではなく 「FENDIのお客様」として管理するということは
どの国でも、どの店舗でもWEBで購入しても 同一の顧客として認識可能になると
お客様にとっても有益な部分が多いかもしれません。
そのほか他のブランドでも問題視されていますがお修理ばかりではなくクレームの際に
正規にご購入された真のお客様と、転売されたり、中古品の二次販売、三次販売で所有者になったお客様と
判別したいようです。
その昔海外ブランドが日本国内の販売方法を直営でなく、代理店方式だった頃
リペアの問題がスムーズではありませんでした。
海外で購入された商品は日本での販売代理店の範疇外だったわけです。
FENDIも「アオイ(AOI)」が日本国内の販売代理店だったため、海外で購入された商品は
日本の店舗ではお修理を受け付けてもらうことができませんでした。
それは理にかなっていると思いますが、直営になった今では
誰がいつどこで購入した品であろうと販売した品全てに責任を持つのは
メーカーの責務のように思います。
フェンディの主張する顧客サービスも重要です。顧客あつての経営です。
ものづくりのブランドの信頼は製品からスタートしているはずです。
どんな経緯があろうと自社の製品を使ってくれる人に施しいただければと願います。