大切なカシミアのニット・・・高かったコート
穴があいていた!!
こんなところ引っ掛けた記憶はないし
しまった時には穴なんてなかった。
その虫の名前は
イガ、コイガ、ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ
などです。
(姿を確認したい方は この名前で検索してみてください。)
ほとんどの場合で 「ヒメカツオブシムシ」か「ヒメマルカツオブシムシ」の
被害が多いとされています。
コイツの成虫の姿は 体長 2.5mm~4mm程度の カブトムシを極小にしたような姿です。
成虫の時はマーガレットなどの白い花の蜜を餌としていますが
幼虫の時に衣類を食べることになります。
カツオブシムシという名前の通り衣類だけでなくキッチンの乾物なども食料にします。
暖かい時期に活動して寒くなると活動しなくなるのですが、住宅環境の整った現代では
年中活動できる環境になっています。
姿を見ることはあまりないと思いますが
「ごちそうさま~ おいしかったです」 というシルシに穴があいています。
脱皮を繰り返して成虫になりますので、もしかしたら脱皮した抜け皮を
穴の近くに残していく場合があるかもしれません。
1着だけをとことん食べてくれたらいいのに
つまみ食いをするように食べら散らかしていきます。
更に腹が立つことに グルメです。(泣)
お値段の高い高級素材が大好きです。
カシミア、ウール、シルクをピンポイントで狙います。
羊、蚕など動物系の繊維が好きなのです。
また食べこぼしが付いた部分、汚れのついた部分も好みますので
皮脂が付いたコットンの衣類、糊付けされたシャツ、ミートソースなどの
飛び散り部分なども被害にあうこともあります。
いったいどこからやって来るのか。
成虫のときに外から衣類に付いてやってきて幼虫の時に好む動物繊維を見つけて産卵します。
小さいくせに食欲は旺盛で多いときには1週間で自分の体重の2~3倍も食べるらしいです。
被害に合わないために!
いちばん手っ取り早いのは<防虫剤>です。
<防虫剤>にはナフタリン系、ショウノウ系、パラジクロルベンゼン系、ピレスロイド系など種類がありますが
互いの化学変化で衣類を損なわないように1種類で使うことが重要です。
防虫剤のガスは重いので上から下へ流れますが、引き出しはそれぞれに入れ
ハンガータイプはロングのコートの裾まで行き渡らない場合がありますので
ポケットなどに引き出し用を入れておくと安心です。
またすっぽり覆うカバータイプも効果的です。
ただ人間にも全く害がないとは言い切れませんので頼りすぎは禁物です。
大切なのは、クローゼットの中の湿度や温度を抑えてきれいにしておくこと。
ほこりのなかも虫にとっては居心地のいい場所です。
服をぎゅうぎゅうにしておかない。通気をよくしておくこと。
時々、クローゼットや引き出しも通風して湿度が高くならないように注意し
着用した衣類はこまめにクリニーニングして汚れたまま保管することがないようにすることです。