お買取りのお品物を送っていただいて商品を重ねてみていくと、その素晴らしさを改めて知ることが多くあります。
レオナールのプリントの美しさ。言葉では聞いていましたが、実際に手にとるとその美しさに感動すら覚えます。1枚の生地を仕上げるのにシルクスクリーンを30枚も重ね合わせて描くという繊細な色調それは職人技、アートにさえ思います。
ジャック・レオナールとダニエル・トリブイヤールの両氏によりパリで1943に創業されたレオナールはニットのセーターに直接プリントする技法で国際特許を取得して一躍人気になります。美しい蘭の花をまるで絵画のようにシルクジャージーにプリントすることを目標として、それを1969年に現実化されます。
これまでにデザインされたプリントは3000柄以上、毎年テーマを決めて新たに10種類程度が生み出される。そのデザインは気の遠くなる工程を経て上質なシルクにプリントされレオナールの素材となっていく。さらにプリントだけではなくそのプリントされた素材のどの部分をどこに持ってくるといちばん人を美しく見せるかを計算してパターンを配置していくといいます。
軽くてしわになりにくい上質な素材で立体裁断して作られたドレスは着用するとその着心地のよさ、磨かれた体を美しく見せてくれることからまるでセカンドスキンと言われるほど。
世界のセレブリティから愛されるレオナールは現在世界に200店舗を展開しています。現在の代表であるトリブイヤール氏が親日家でありアジアからのインスパイアされたものが多いことから日本人に似合うこともうなづけます。またリゾート向けのフューシャラインはかわいいテイストです。
日本では三共生興が販売代理店として取扱いを行っているほか 同社がライセンスにて商品展開しています。こちらは本家のレオナールに比べてお値段はかなりリーズナブル。
素材はシルクに対してレーヨンなどで作られていて、ワンピースが35万円~50万円くらいのところ10万円~15万円くらいの価格設定になっています。素材感やプリントの発色がやや違ってしまうものの十分にレオナールのテイストを楽しむことができます。
タグを見ると本家のお品物は白地にブラックのシンプルなものですが、ライセンス生産のお品物はブラックにピンクのラインが入ったものになります。区別する呼び方として本国のお品物は 「レオナール パリ」「インポート レオナール」 ライセンスものは単に「レオナール」「ライセンス レオナール」が一般的です。
最近のライセンスのコレクションでは 「オペラ」というターゲットの年代層をやや下げたラインができました。スカート丈、ボディライン、デザインもトレンディ感をミックスして好評です。こちらはサイズ表記が通常の38、40、42 ではなく 1,2,3 となっています。
また 「レオナールスポーツ」というゴルフ、テニスなどのスポーツウエアもライセンス生産されていてサブライセンスも含めて日本国内では婦人服、紳士服、バッグ、ハンカチ、サイフ、革小物、ベルト、傘、帽子、マフラー、寝具などが作られています。