あんなに暑かった夏もずいぶん前のことのようです。秋がすぎると今年もまもなく冬がやってきます。
冬の寒さの強い味方がダウンコート。近年、男性も女性も、若者も年輩者もダウン着用率がぐんと増えました。これもユニクロのお手ごろ価格ダウンのおかげでしょうか。
ミシュラン坊やのようなモコモコスタイルは見かけなくなってライトな薄型ダウンに変わってきています。ファッションメーカーである「ヘルノ」はいち早くこのライトダウンをりんご1個分の重さのダウンとして売り出してきていました。
アウトドアメーカーのダウンは機能性を重視した極寒の冬山でも絶えるものからタウンユースできるものまで種類も豊富ですが、ファッション性を重視し、中身のグレードも高い本格ダウンでダントツ人気なのが「モンクレール」や「デュベティカ」でデザイナーやセレクトショップとコラボしたよりファッション性の高い商品も展開しています。
ダウンというと一般的にはキルティングした中に水鳥の羽を入れたものですが遠くからの見た目では ダウン、フェザー、はたまたポリエステルなどの中綿なのかはわかりませんが、着心地、暖かさは全く変わってきます。
ダウンは水鳥の胸にはえている産毛のようなもので軽くてふわふわとしています。吸湿発散性に大変優れており軽くてたっぷり空気を含んでいます。当然羽の芯などはなくタンポポの飛んでいく白い種のようで1羽の水鳥から採取できる量はたったの5g~10gです。
フェザーは外側にはえている毛のことで赤い羽根共同募金の羽のようなものになります。希少性は大きく違いますので、ダウンのなのかフェザーなのか混合されている時にはその割り合いを素材表示で確かめてお選びください。
同じダウンでも産地によってもその品質は違ってきますし手で採取したものなのか機械で採取したものか、はたまた生きている水鳥から採取したライブピックなのかが違ってきます。
産地では一般的に中国、カナダ、ハンガリー、ポーランド、アイスランドの順で価格が上がります。
素材の良さを示す一つにフィルパワー(FP)という数値があります。これはダウンのボリュームを表す単位で一定の重さのダウンがどれくらいにふくらんでいるか。(ふわっとしているか)で測定しています。
660や800フィルパワーと表示されている場合 ダウン1オンス(28.4g)が800立方インチ(1インチ=2.54cm)の体積に膨らんでいることになり数値が大きくなるほど、ふわっとした高品質なダウンを使用していることになります。(日本では計量法に基づき、体積表記はSI単位cm3/gと表示されます)
またフォアグラもそうですが 水鳥には グースとダックがあります。イメージとしてはグースがガチョウでダックがアヒルです。グースのほうが体も大きいためダウンのサイズも大きく密度も高いためグースのほうが高級とされています。
◆MONCLER◆ (モンクレール)
●創業:1952年 フランス
今やおしゃれなダウンといえばモンクレールがトップの知名度です。
◆DUVETICA◆ (デュベティカ)
●創業:2002年 イタリア
元モンクレールの社長「ジャンピエロ・バリアーノ」氏が設立したブランド。
◆HERNO◆ (ヘルノ)
●創業:1949年 イタリア
軽くて洗練されたエレガントなイタリアブランド。
◆CANADA GOOSE◆ (カナダグース)
●創業:1957年 カナダ
実用性を重視したダウンのブランド。
◆TATRAS◆ (タトラス)
●創業:2006年 イタリア
若いメーカーながら細身でスタイリッシュ。
デザインの評価が高いブランド